Sassy









 (ほうら、見てごらん)Iwileiの娘だよ*。
 まったく、Sassyって感じでまいっちゃうよね。
 いつもblack crabなんか食べちゃってさ。
 そう、だからSassyなんだよ。

 (ほうら、見てごらん)Kalihiの娘だよ*。
 まったく、Sassyって感じでまいっちゃうよね。
 いつもビールなんか飲んじゃってさ。
 そんでもってSassyなんだよ。

 (ほうら、見てごらん)Kapa*lamaの娘だよ*。
 またしてもSassyって感じだろ。
 いつもライスなんか食べちゃってさ。
 そんでもってSassyってわけなんだ。
 
  (ほうら、見てごらん)Kaka’akoの娘だよ*。
 またもやSassyって感じだよね。
 英語の教室に通ったりなんかしてさ。
 Sassyなに浮かれてるのさ!?ってとこかな。

 Moanaホテルに泊まってる白人の女(こ)だって。
 (それが)まぁSassyっていいたくなる(生意気ぶりでね)。
 (宿代は)2ドル50セントっていうじゃないか。
 というわけでSassyなのさ。

 Waikl*ki*の娘なんだってさ*。
 (あの子も)まさにSassyだよね。
 いつもli*poaの海藻なんか食べてんだよ。
 Sassy、なにかっこつけてんだよ!(って感じだろ)。

 Wai’alaeの娘なんだって*。
 (あの子も)Sassyって呼んでやろうかな。
 だっていつもロバに乗ってんだよ。
 Sassy以外のなにものでもないよね。

 さぁ、もう一度繰り返すよ。
 (なんだか街中が)Sassyだらけなんだ。
 ロバに乗ってる娘もいたりなんかして……。
 みんなSassyぶり全開でぶらぶらしてんのさ。

 「あのsassyぶりってどうよ」(sassy ho’i ka*u lewa ‘ana)みたいな繰り返しに、いったいどんな女の子たちが街をねり歩いてるんだろう……と、あれこれ想像してしまう『Sassy』。英語の「sassy」に、「なまいきな」「粋な」「スマートな」といったニュアンスがあるためですが、ビールはともかく、別にいつもエビやライスくらい食べたっていいんじゃないの!?って気もしますね。というか、なんとなくイキがってる感じに、ちょっとからかってやろうかなぁなんて気持ちをそそられてしまう……そんな女の子たちなんでしょうか。はためにはまだまだ子どもっぽいのに、はやりの服やアクセサリーなんかで着飾っては街に繰り出す!みたいな、ちょっと「小なまいきな女の子」たちが、ややコケティッシュに強調されている……そんなmeleではないかと思われます。そして、Sassyにお似合いの場所といえば、閑散とした田舎町よりも、やっぱりにぎやかな表通り……というわけで、Waiki*ki*あたりの海沿いをそぞろ歩くsassyたちを想像してみてもいいかもしれないと思ったりもします。「No~」で示される彼女たちの出所も、Honoluluの海沿いを西から東に向けてたどれる地域だったりするので、さもありなんって感じでしょうか。
 ところで、この歌が作られた1890年代というと、政治的にも経済的にも、ハワイが合衆国併合へと大きく梶を切ったころ。歌詞にもMoana Ho*kele(モアナホテル)が登場したりしますが、外国資本が新たな商機を求めて進出し、ハワイの風景がどんどん変わりはじめた時期でもあります。そんなうつりゆく風景を背景に、というか風景そのものとして、新しいもの好きのSassyたちが闊歩するさまを、当時のハワイのひとびとは、激動の時代の象徴としてながめていたのかもしれません。

*:娘と訳している「kaikamahine」は、日本語の「娘」が、血がつながっているという意味での娘と、単に「若い女性」という意味で用いられることがあるのに似ている言葉です。この場合は後者のほうなので、娘は「むすめ」ではなく「こ」と読むほうがSassyらしいかもしれません。
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