Roselani Blossom  





 お~い(って君に呼びかけたい気分さ)。
 Lokelaniの花のつぼみにね。
 僕にとって、(君は)天からもたらされたようなひと。
 ずっとずっと、永遠に……。 

 ひろびろと視界がひらかれる空間で、心地よい風に身をまかせながら、愛するひとの面影をたどっている……そんな雰囲気のある『Roselani Blossom』。タイトルになっている「roselani」(lokelaniはそのハワイ語読み)は、Maui島を象徴する花として知られる、小ぶりで清楚な印象のバラの呼称。そして、そんな可憐な花のつぼみにたとえたくなる誰かのことを、私のために(na'u)天からもたらされた存在(he lani nui)のように感じているとされるこの歌。しかも、その気持ちは永遠のもの(no na* kau a kau)だとされることからすると、なにか運命的なものを感じる出会いがあったことが想像されますが、そのあたりのイマジネーションをさらに喚起させる美しいフレーズが、このあとも連なっていきます。

 (僕の)気持ちは(彼の地へと)引き寄せられる。
 そう、あの'I*ao渓谷の流れへと。
 (そうして)渇きが癒えるまで飲んだ……。
 その水の味わい深さを。

 思いは遠く、'I*aoの水の流れに(i ka wai a'o 'I*ao)引き寄せられる……距離を感じさせる方向詞「aku」*が、はるか彼方の地を連想させますが、そうして思い起こされる'I*aoは、Maui島の西側の中央にそびえる渓谷の名前。そして、そこを流れる水を、渇きが癒えるまで飲んだ(ua inu au a kena)と歌われるわけですが……味わい深い(ka 'ono)とされるその水で満たされることは、こころだけが遠く旅するような雰囲気とも相まって、先のバースに登場したlokelaniを求める思いを暗示するようにも思われます。

 この胸の中には、
 (僕が)ほしくて仕方がないそのひとに寄せる欲望がうずまいてる。
 (そう)、あなたこそ、こころが求めてやまない存在。
 僕の気分をあまく包んでくれるっていうか……。

 こころのなかに、ほしくてたまらないひと(ka ipo li'a)に向かう欲望が(ka 'i'ini)うず巻いている……風景描写に重ねて思いが語られた先のバースとは違って、ここでは、かなり直接的に熱い思いが表明されているようです。冒頭の「eia」に含まれる強い調子や、「君は欲望そのもの」('o ka li' a 'oe)という勢い込んだ歌詞からすると、思いが満たされたわけではないようにも読めますが、どうだったんでしょうか……。

 なんだかまさしくって感じなんだよね。
 恋する気持ちが求める対象っていうか。
 たっぷり愛され、抱きしめられもして……

 いろいろ歌ってきたけれど、
 やっぱり、Mauiは最高だよね。
 あのLokelaniの花のつぼみ、
 かぐわしい、僕が愛するlei(を思いながら)……。
 
 Mauiはすばらしい島、そして、そこに咲くlokelaniの花のlikoもすばらし過ぎる……こうして、数ある花のなかでlokelaniが選ばれていることは、もしかすると、美しく魅力的というだけでなく、Mauiの地にしっかりと根を下ろす力強さへの賛辞が込められていたりするのかもしれません。そしてなにより、作者の個人的な思いが、なぜか個人の思いを超えて聞くひとのこころに響く『Roselani Blossom』。雄大なMauiの自然を感じさせるメロディやゆったりした空気感が、愛する気持ちを宝石のように昇華させている、そんな奇跡の一曲なのかもしれません。

by John Kameaaloha Almeida

*:「Aku」は話し手から遠ざかる方向を表すことば。
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