Ku’u Lei Awapuhi




https://www.youtube.com/watch?v=gyuSgtkW6wY




https://www.youtube.com/watch?v=YhIUgjyX3Io


 聞いてほしい(ぼくの思いを)、いとしいきみ。
 霧雨にぬれる黄色いawapuhiのようなひと
 (きみは)いまここにぼくと一緒にいる。
 愛の思いにいだかれながら……。

 Auhea la ʻoe e ke aloha
 Awapuhi pala o ka ua noe
 A eia no* me a'u
 I ka poli o ke aloha

 晴れやかなメロディラインやいとしいひとへの呼びかけが、愛する喜びそのもののようにこころに響く『Ku’u Lei Awapuhi』。やわらかなミストに包まれて(o ka ua noe)まどろむようなawapuhi(ジンジャー)の花(のようなひと)が目に浮かびますし、その存在をいまここに(eia no*)、わが身とともに(me a'u)感じているようですが……注意深く読むと、そのひとはこころのなかで大切にされ、愛に包まれてはいるものの(i ka poli o ke aloha)、どうも手の届くところにはいないようにも思われます。そう、「auhea la ʻoe」(いったいきみはどこにいるの?)という独り言のようなセリフは、その呼びかけへの応答が容易には返ってこないことを知っているからこそ思わず口をついて出てしまった、そんなことばではないかと思うんですね*。

 Hui
 愛するひとよ(どうか答えて)。
 あなたはどこに(私はここにいるよ)
 (それでも)私はあなたを探し求めている……。

 E kuʻu aloha e* (e o*)
 Auhea la ʻoe (eia no au)
 A huli aku au ia* ʻoe

 「大切なあなた」(e kuʻu aloha e*)……まるでこころの底から叫んでいるような、なにか切羽詰まったものを感じさせるハイトーンの響き。メロディ自体には明るさそのものといった雰囲気もあるのですが、どことなく切なさがただよっているのは、たとえばやっとたどり着いた山頂で、晴れ晴れとした風景とはうらはらに、ひと知れず込み上げてきた行き場のない叫びに身動きできなくなる……そんな状況を思わせるからでしょうか。それでも返ってくるこだまになぐさめられながら、私はこれからもあなたに思いを寄せる(huli aku au ia* ʻoe)と歌われるところは、なかば自分にいい聞かせる、未来に向けての宣言のようでもあります。
 こんなふうに、大切なひとに伝えたいメッセージが、わき上がったことばのままにストレートに語られる『Ku’u Lei Awapuhi』。寡黙さのなかにこそ宿る豊かなメッセージが、じんわり伝わってくる一曲です。

by Emily Kekahaloa Namauʻu Taylor

*:誰かに自分の思いを届けようとすることは、相手と自分との間にある隔たりを埋めようとする行為でもあり、その隔たりが大きければ大きいほど、「あなたはどこに?」という思いも強くなるもの。「聞いてください」(listen!)の意味で慣用的に用いられることが多い「auhea~?」(where?)ですが、ここでは文字通り「あなた(の気持ち)はどこに(向かって)いるんだろう?」といいたくなるような状況で、思いの核心部分だけが歌われているのではないかと解釈しています。
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